

国東の修正鬼会。国東半島の鬼は仏?!
六郷満山を象徴するものといえば『鬼』があります。知っているようで知らない国東の鬼について、両子寺の寺田豪明ご住職にお話を伺いました。 国東半島の寺院の多くに鬼の面が保管されています。五穀豊穣・無病息災を願う伝統行事である「修正鬼会(しゅじょうおにえ)」に使用されてきたそうです。 「国東の修正鬼会の鬼は一般に行われている節分などの鬼とは異なる」、と寺田住職。 そのお寺の本尊が鬼の姿になって現れ、参拝者に福をもたらすもので、六郷満山の住職または阿闍梨の位を持っていないと、修正鬼会の鬼役にはつけないとされるほど重要な行事。 日本国中「修正会(しゅじょうえ)」を行う寺院は多いのですが、国東半島の場合は「鬼」が出てくるので「鬼夜」と通称呼ばれていた。修正会が夜通し行われて、クライマックスの真夜中に鬼が出てくるので「鬼夜(おによ)」と訛って人々に愛称されるようになった、ということで、ここにもやはり独自の文化が発展してきたのだと感じます。 Shujyo-onie festival in Kunisaki: Is oni, known as a demonic-


宇佐・国東半島一帯に広がる「六郷満山文化」とは
大分県の空の玄関口、大分空港は国東市にあります。ここ国東半島は奇岩奇峰が連なり、かつて修験者たちが悟りの境地を求めて修行を重ねてきた地です。山間部に少し車を走らせると、壮大で厳かな景色を目の当たりにし、神と仏の長い歴史が織りなす空気に触れることが出来ます。 国東半島の中央にそびえる両子山から海岸へ向かって続く谷にある6つの郷。ここに奈良時代から平安時代にかけて花開いたのが六郷満山文化と言われています。山岳信仰、古代仏教、そして宇佐神宮をはじめとする八幡神への信仰が結びついて生まれた神仏習合による独自の仏教文化です。2018年には開山1300年を迎えます。 この六郷満山文化は宇佐の八幡神が姿を変えて人格化したともいわれ諸説残る、仁聞菩薩の寺院開基にはじまると言われています。 六郷満山の寺院の境内には鳥居が多くみられ、神と仏が融合した独自の文化が今も色濃く残っています。国東半島には古くから石造文化が発達し、全国の約8割の石造仁王像がここ国東半島にあるといわれています。このほかにも、国東塔、磨崖仏など、重要文化財に指定される多くの石造物が残っています。